バンドのオーディションってどうなの?
受かったらどうなるの??
メジャーデビューできるとか、
大きなステージに立てるとか、
色々あるけど…。。
こういった疑問に答えます。
実は僕自身過去に某芸能事務所の手伝いをしたことがあります。
つまり「オーディションをする側」をやったことがあるんです。
ですので、芸能関係の裏側の情報の1つとしては信頼の担保につながると思います。
本記事の内容
- オーディションをやる本当の目的
- オーディションに頼らない活動方法
オーディションサイトの実情を簡単に。
あなたが「バンド オーディション」と検索すれば、
たくさんのオーディションサイトが表示されます。
一応伝えておくと、
有名なプロダクションや企業はもちろんのこと、
個人もオーディションを開催することができます。
逆に言えば、
まったく芸能関係じゃない一人の人間でも
オーディションサイトにオーディション情報を掲載させることも可能ということ。
だからこそ、どれが信頼度が高くて
どれが怪しいのか?という部分が素人にはわかりづらいのが一番やっかいなポイントです。
とはいえ、最近はオーディションサイトの審査も厳しくなっています。
- オーディション側のホームページは必須。
- そのHPの更新頻度や情報の濃さなんかもチェックされます。
- そして、その会社・個人事業主の信頼度を審査したうえでオーディションが掲載されます。
昨今、芸能関係者を装って枕営業を強要させる…みたいな事件で逮捕された人間もいます。
また、オーディションに応募した人から多額の金をいただくような詐欺被害もあります。
こうした事件のきっかけに使われないためにも、オーディションサイトは日々審査が厳しくなっているのは安心できるポイントだということを付け加えておきます。
バンドオーディションの実態
残念ながら、お金をいただくためのオーディションがほとんどです。
結論から言うと、ほとんどが以下の2パターンです。
- 「出来レース」が目的
→本命のバンドを注目させるためのかませ犬パターン。 - 「お金を払わせる」が目的
→何かしら美味いエサで釣って、高額な費用を請求されるパターン。
もちろん、これがすべてではありません。
オーディションを勝ち抜いて、見事に有名になった人も知っています。
しかし、「バンド」や「歌手」のオーディションとなると、個人的にはおすすめできません。
なぜ出来レースのオーディションをやるのか?
一番多いのが「話題性作り」です。
例えば事務所がデビューさせたいアーティストがいたとします。
そのアーティストをただデビューさせるだけでは話題性が薄い。
そのため、
「〇〇を勝ち抜いて優勝したアーティスト」
とか
「〇〇ランキングで1位を獲得したアーティスト」
とか、何かしら話題性があった方が注目度も高まりますよね?
ですのでオーディションで集められたバンド・ソロの人たちは、誤解を恐れず言うのなら「エキストラ」要員です。
僕も過去に経験があります。
過去に超有名ギタリスト(名前は伏せます)のプロデュースでデビュー!
…みたいなオーディションに参加することがあった。
で、優勝バンドが実はそのギタリストが所属している事務所の後輩バンドだった。
(しかもそのバンドのギターが超有名ギタリストのローディーという…)
もちろん、僕のいたバンドがとてつもなくカッコよくて当初予定していたバンドよりも売れそう!と思われたら、もしかしたらデビューが差し替えられたかも…という可能性はゼロではないため、負け犬の遠吠え感も否めません…。笑
ってことで、オーディションがどんな目的でどういう仕組みで繰り広げられているのか解説します。
なぜオーディションをやるのか?
よく考えてほしい。
オーディションです。
人を集めるワケです。
当然、即戦力になる人が欲しくないか??
これが実はすべてだったりするんだけど、それだけじゃ意味不明なので説明したい。
芸能に限らず、会社も個人も、自分が不利益になるようなことや、完全にムダなことはしません。
当たり前ですよね??
じゃあ、なぜオーディションなんかやるのか?
当然、利益を出すためだ。
その「利益」を出すための手段が以下の通り。
- 話題性を作って注目のアーティスト感を出す
→ここで「出来レースオーディション」が開催される - 単純に事務所の売り上げを上げたい
→アーティストをプロデュースする名目でアーティストを夢見ている人からデビューまでの費用としてお金をいただく。
マジでこういうパターンがほとんどです。
応募者から直接お金をいただくパターン。
言い換えると、「デビュー」できるけどあまりに高額なパターンってことね。
「ボーカルオーディション!」
「あの〇〇に携わったプロデューサーが緊急募集!」
みたいな、いかにもっぽい文言。
応募してくる人間を、募集する側はちゃんと把握している。
- どんな人間が応募してくるかというと、「音楽デビュー」といっても右も左も何もわからない人。
- とりあえず、そういう事務所の後ろ盾がないと有名になれないんだ…って誤解しているような人たち。
何も知らない応募者は完全に「カモネギ」です。
そして、応募者にはこう話すワケ。
レコーディング、CD制作、ライブ出演、etc・・・。
こういう単語を並べられるだけで、何も知らない人間からしたら
「なんかすっごいバックアップなんじゃないかしら!?」
っていう錯覚を起こす。
そう、錯覚なのだよ。
錯覚させられてしまうと、本来の本質が見えなくなる。
見えないまま、向こうから言われる言葉がいちいち夢いっぱい。
しかも「あなたは数少ない合格者なんです」というありもしない希少性まで訴えてくる。
まるで「選ばれし勇者」の如しだ(笑)
そんな心理状態で・・・。
「レコーディングしますよ!」
「CD作りますよ!」
「ライブもやりますよ!」
「テレビにも出れますよ!」
「完全バックアップしますよ!」
といったように、たくさんのオファーをされる。
しかも、こうだ。
「本来なら何百万もかかる費用なんだけど、あなたは合格者だから120万でいいよ」
みたいなことを言ってくる。
(真実は、言い値が本来の金額。吹っかけてるだけ)
ここまで言われちゃうと、応募者はこう思う。
「私は選ばれし人間なんだ!キラーン」
「しかも、今なら費用もめっちゃ安い。」
「これ、断る理由ないんじゃないかしら??」
このように巧妙にできているのだ。
このパターンは、その応募者から直接資金をいただく場合だ。
ライブノルマで稼ごうとするパターン
これは、
いわゆる「ライブ勝ち抜き戦」みたいなライブイベント型のオーディション。
「優勝者はアメリカの〇〇のステージに立てる!!」
「しかも今なら完全バックアップ!」
こんな感じの「フツーでは立てなさそうなステージでライブができる!」という夢があるライブメインのオーディション。
どういうことか説明しますね。
忘れちゃいけないのでもう一度・・・。
いいですか?
オーディションは「向こうが得しないとやらない」んです。
つまり、向こうが利益出るようにできてるんです。
下の図を見て欲しい。
バンドオーディションにおける勝ち抜き戦ライブイベントとはこんな感じ。
優勝したバンドには「豪華アメリカツアー!」「テレビ出演!」などなど、何かと得するような言葉ばかりが並べられる。
実際その通りだが、基本的にはトーナメント方式で行われることがほとんど。
まず1回戦を行う。
上図でいくと、8バンド出演のライブイベントが行われる。
ここで、8バンドからきっちり出演料なりノルマなり、お金を回収するワケ。
仮に1バンドから4万円ノルマとして徴収したとしたら、このライブイベント1日で32万円の売り上げ。
ライブハウスレンタル代を差っ引いてもおそらく20万は回収可能だろう。
続いて第二回戦。
勝ち抜きトーナメントで4バンドが生き残った。
そしたら今度は4バンドで行われるライブイベントが開催される。
今度は1バンドあたりのノルマが5万だとしよう。
当然20万の売り上げだ。
仮にここでもライブハウスレンタルが10万円かかったとしても、10万の利益。
そして決勝戦、ツーマンライブ。
ツーマンライブなので、ノルマは高額に設定される。
1バンドあたり、3000円の50人ノルマ・・・なんてこともありうる。
このノルマで考えると、15万円×2バンド=30万円だ。
ここでもライブハウスレンタル代がかかったとしても、20万円の利益。
この3回戦までを合計すると、利益だけでも50万円の利益。
ここでさらなるカラクリが。
実は、この流れをさらに巧妙に広げて開催している。
どういうことかというと・・・。
1回戦のような8バンド出演のライブイベントを、10カ所とかで開催されるのだ。
で、各場所で3バンド選出されるようにする。
そうすると、30組のバンドが残る。
ここまでわかりますか??
じゃあ次いきます。
選ばれし30組は、2回戦へと進むワケだが、今度は5バンドとかで分かれて開催される。
つまり、6カ所の開催地があって、それぞれで2回戦が繰り広げられる。
それぞれの中から1バンドが選出。
ってことは、6カ所から1バンドずつ選ばれるので、6バンドに絞られる。
そして今度は3回戦。
3回戦は「スリーマン」と釘打って、高額ノルマを課せてくる。
そのライブイベントが2カ所で開催。
1カ所あたり1バンドを選出。
そして決勝。ツーマンライブだ。
・・・
もうおわかりだろう。
ここまで開催した時、イベンターの売り上げが何百万になっているだろうか??
その売り上げの中から、ほんの数十万円を、優勝バンドに使ってあげるだけ。
優勝バンドは約束通り「夢のステージ」に立つことはできても、別に立っただけでそこで集客できているワケもなく、経験をするだけ。
もちろん、経験することはいいことなんだが、今まで払った金額を考えてみろ…ということ。
なぜ地上波テレビに出られるのか?
では今度は、なぜ地上波テレビに出られるのか?ということについて。
これは実は簡単な話で、開催側がテレビ枠を買い取ることができるから。
(とはいっても基本的には法人しか買えません)
ここで1つ落とし穴。
「地上波テレビ」と言ったところで、あなたが想像しているようなテレビ番組に出られるワケがない。
アメ◯ーークみたいな高視聴率を叩き出しているような番組を想像してはいけない。
出られるのは、基本的にはローカルの深夜枠だ。
「TVにも出てます!」と、応募者から言われた時よく耳にしたのが「チバテレビ」です。
こういう深夜枠は、正直個人でも買えてしまうほどの金額で、1枠を買うことができてしまう。
別にこれらのテレビ局がダメだと言っているワケではない。
もちろん、立派な地上波ではあるので、「テレビに出たよ!」という実績を作りたければ十分。
しかし・・・
そんな深夜枠のローカル番組よりもYouTubeのほうが圧倒的に見られるだろ!…っていうハナシなんですわ。
ここが最大の落とし穴。
ちょっと想像してください。
「優勝バンドは、地上波テレビの出演が決定!」
というのと・・・。
「優勝バンドは、〇〇テレビの深夜枠に出演決定!」
どっちが響きがいいだろうか??
いうまでもないよね。
こういうことです。
オーディションに頼らない活動方法
結論から言うと「自身で影響力をつける」これ一択です。
なぜかというと、
今までは「TV、雑誌、新聞」といった「メディア」が情報を発信してきました。
で、そこに自分たちのバンドの情報を発信してもらうためにはメジャーデビューが必要だったんですよ。
ですので、19歳の頃の僕は「メジャーデビュー」だけを夢見て活動し続けました。
しかし今はネットがあります。
SNSやYouTubeで「個人」がめちゃめちゃ有名になった人、数え切れないほどいますよね?
米津玄師さんやAdoちゃん、属性は違いますがフワちゃんなんかもそうです。
もともとはネット配信から人気が出たわけです。
ですので、メジャーデビューはむしろ遠回り。
メジャーデビューを目的として走り続けるより、
自分自身のネットメディアを育てていったほうが、よっぽど人気は出やすいです。
例えば「こんな感じで発信するといいですよ!」
…というものをまとめました。
↓↓
ファンを増やすネット活用方法
- バンドを結成する
- バンドコンセプトを決める
- ターゲット(客層)を決める
- ネット媒体(SNS、YouTubeなど)を構築する
- 各媒体で情報発信をし、関心を持つターゲットを増やしていく
- そのターゲットにあなたのバンドの情報、ドキュメントを発信する
- あなたのバンドのコミュニティを形成し、信頼関係を構築する
- 商品(ライブ、グッズなど)を販売する
- 買ってくれた人、買わなかった人へのフォローをする
- 5〜9を繰り返し実践し、規模を拡大していく
これら「マーケティング」で作られています。
マーケティング=モノを売るまでの戦略ですね。
要はあなたという音楽家を売るための戦略。
ネットでその戦略を打つから「WEBマーケティング」なんです。
ここを詳しく知りたい方は以下からどうぞ!
↓
\ Web上で自動集客・売上を作る仕組みを学ぶ講座 /
また、メディア運営を始めてみたい!
…っていう方はこちらの記事でサイトの構築方法を解説してますので合わせて読んでくれたらうれしいです。
まとめ
ここまで読んだあなたは、オーディションというものがいかにして巧妙に作られているか、わかったと思う。
だから、「地上波テレビに出れる」という謳い文句にだまされちゃいけないのだ。
「テレビに出たことある」という実績は、決して無いよりはあったほうがいいのは間違いない。
しかし、その実績をつくるためだけに、膨大な労力と金額を使ってしまうのは費用対効果があまりに悪すぎる。
そんなヒマがあるなら、YouTube動画の再生回数を上げるために戦略を練ったり、ライブでがっつり動員を集めるためにしっかり戦略を立てる時間に当ててもらいたい。
【余談】あなたには才能がないんじゃありません!
あなたが今、もし売れていなくて悩んでいるなら覚えておいてください。
あなたの音楽がダメなんじゃない!
あなたに才能がないんじゃない!
売るための方法を知らないだけなんです!!
何を言いたいかというと、
「あなた自身のかっこいい音楽を一生やり続ける」ためには
「音楽だけやってたら詰みます」ということです。
そのために覚えておいてほしいことが、
「音楽」と「金を稼ぐ」は別軸で考えていかなければならないということ。
「音楽を仕事にする」ためには売るための戦略=マーケティングを学ぶしかないんです。
これ、かなり現実的な話なので、詳しくはメルマガで配信します。
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