こんにちは!雷僧です。
リンキン・パークのボーカリスト、チェスター・ベニントン氏が亡くなられてしまいました。
いやーーーーもう、めちゃくちゃショックです。
ぼくがロックギタリストになったきっかけでもあると思うんです。
こういう事を言うと、
急に亡くなった人の事を挙げて、おれもおれも・・的な人って多いじゃないですか。
でも、年代で考えていただきたい。
僕はかれこれ三十代半ば。
ちょうどね、日本のライブハウスシーンでもミクスチャーと呼ばれるジャンルが流行りだしてたんです。
ミクスチャー??
ミクスチャーってのは、要はジャンルとジャンルの掛け合わせなわけです。
ロックと演歌でもミクスチャーだし、
ボサノバとヘヴィロックでもミクスチャー。
正直名前の聞こえがいいから、それだけで「そういうジャンル」ってことにしているバンドばっかりだったのを覚えてます。
だいたいがヘヴィな重低音サウンドと、ラップを混ぜただけのバンドがほとんどですね。
ただ単にパワーコードでズッシリ重いサウンドで、
そこにそれっぽいラップ調の歌を歌ってればOK!みたいな。
そんな対バンさんと何度やったことか。
それの見本みたいなバンドがリンキン・パーク
当時19〜20歳とかそこらだったんですけど、
limpbizkit(リンプ)とかも流行ってた時代ですね。
知らない人のために一応補足しておくと・・・
ミッションインポッシブルのテーマのあれですよ。
このへんから、僕らの「カッコイイ音」っていうのがヘヴィな歪みのパワーコードだったんですよ。
んで、邦楽でもHIPHOPが流行りだしてた頃だったのもあって、
ほんっっっとにこういうバンドのマネごとバンドがくっそ増えたw
あと、KORNとかもカッコイイですよね。
KORN知らない人へ・・・
説明するより聴いてくれw
こんな感じで聴いていくと、だいたいどんな音楽が日本で流行ってきていたのかわかってくれると思う。
で、僕も当然流行りに乗っかったひとりで、こういう音を出したくてしょうがなかった。
他にもこんなバンドいないかなぁとレコード屋でたまたま新譜コーナーに置かれてた、
リンキン・パークを手にとって、買って、家で聴いて、超ハマったんです。
リンキン・パークの違うところ
当時僕が聴いてたオルタナ、ラウドロック全般とリンキン・パークが決定的に違ってて、
すぐ好きになった理由として真っ先に思うのは、
日本人がスーッと入りやすいメロディがちゃんとあるところですかね。
正直なところ、洋楽ってまずすぐには歌詞を理解できない。英語だからw
だから、直感的にビビビッとくるところって、サウンドとメロディだと思うんですよね。
そうなると、やっぱり洋楽なのに溶け込みやすいメロディが、すごく入っていきやすいんです。
そういった意味では、リンキン・パークはすっごく日本人向けの曲が多いです。
せっかくなので、リンキン・パークを紹介したいです。
たぶん一番有名で一番人気の曲。「In The End」
聴いてもらえればわかるけど、メロディがすごくわかりやすい。
そのうえで、ラップがキレーーイに絡んでます。
たしかに、こういう曲でAメロがラップじゃなくて普通のメロディだったら、ダサいかもしれない。
そういうところも、ミクスチャーの良い部分ですな。
つづいて、2ndで人気だった曲。「Numb」
イントロのシンセもメロディックで聴きやすいし、
全編ボーカルがメインでラップが合いの手で入る程度ですね。
こういうの、日本人って作れないっすよね。
なんつーんだろう、、
サビのメロディみたいなのは作れるんだけど、
AメロやBメロのメロであってメロでない感じで、でもラップでもない。
何を言ってるんだお前は!wwって感じだけど・・w
なんか言いたいことはわかってくれると信じたい・・(笑)
こんなメロディを歌えるボーカリストって、すごく少ない気がするんです。
個人的に一番好きだった曲。「Somewhere I Belong」
イントロのギターアルペジオから最高に好き。
もう、全編全部が最高の構成です。個人的には。
サビがすっごく日本人が好みそうなメロディなのわかります?
これ、たぶん女性ボーカルでもっとゆったりとしたバラードで歌っても全然ハマりますよ。
こんな感じですよ、リンキン・パーク。
まさに、こういうバンドを当時たくさんのバンドマンが目指していたんです。
そして、幾度となく痛快に撃沈してきていたんですねw
やってみるものの、
まったく比較になんねぇ・・・涙
思ってた以上にクッソダセェww
みたいな。。
んで、とにかくリンキン・パークがカッコよかったのは、
チェスター・ベニントンの声
だと思うんですよ!
シャウトしてるんだけど、メロディがちゃんとあって、
きれいに歌うところはすっごく繊細な声で歌うし。
サビでバーンとくるところのチェスターの声って、唯一無二ですよ。
すっっごいカッコイイ。
ロングトーンがすごく個性的ですよね。
しゃがれ声とも違うし、シャウトとも違うけど、どっちのニュアンスも入ってるというか、、。
それでいて、ちゃんとメロディアスなフレーズ、しかも日本人が好きそうな。
これが、チェスターの最大の魅力であって、
これがリンキン・パークの最大の魅力だと思います。
もし、これがチェスターじゃなく別のボーカリストで、
サビはシャウトしっ放し、
あるいは、キレイに歌いすぎ、
んでもってラップばっかのAメロBメロ、、なんてことになってたら、
僕的にはそれはまったくリンキン・パークではないw
まあ、それをやっちまったのが、僕の過去のバンドでありましたけどね。
「SP」っていうバンドで、大学のサークル仲間で組んだバンドだったんですけど、
ボーカルはKORN好き、
ベースはスラップ覚えてそれやりたくてしかたない症候群、
ギターは僕で、とにかく重けりゃなんでもいいや状態w
ドラムはそんなメンバーと組んでくれる人なんかいなくて、打ち込みというイタさ。
音はなんとか重くラウドロックに仕上げたものの、
とりあえずサビで吠えるわ、スラップバンバンやるわ、
変なところでギターソロ弾いてるわで、
ある意味斬新なバンドでしたね。
ですので、チェスターがいないラウドロックを、表面だけマネして日本人がやろうとすると、
僕のような痛い目にあうので気をつけてください。
歌詞でチェスターの自分嫌いがわかる
詳しくは知らないんですが、チェスター氏は、
子供の頃、性的虐待を受けていたそうで、
あと、薬物やらアルコール依存だったそうな。
おそらくけっこう病んでいたんだと思います。
病んでた?グレてた?
なんだろ、少なくとも、非日常な人間だったんじゃないかと思います。
歌詞の和訳があるんですが、、
2つ目に紹介した『Numb』をまず。
I’m tired of being what you want me to be
お前が望む俺でいるのはもううんざりだ
Feeling so faithless, lost under the surface
本当のところ 信じられなくなってるんだ
I don’t know what you’re expecting of me
俺に何を期待してるかなんて知ったことじゃない
Put under the pressure of walking in your shoes
お前でいるプレッシャーに押しつぶされてるんだ(Caught in the undertow just caught in the undertow)
(心の声を聴け ただ心の声を聴くんだ)
Every step that I take is another mistake to you
俺のしてきたことは全部 お前にとっちゃ過ちなんだ
(Caught in the undertow just caught in the undertow)
(心の声を聴け ただ心の声を聴くんだ)I’ve become so numb I can’t feel you there
何も感じなくなっていく お前がそこにいることすら
Become so tired so much more aware
もうどうだってよくなっていく
I’m becoming this all I want to do
俺は俺のやりたいようにやる
Is be more like me and be less like you
それは俺らしく そしてお前とは違うCan’t you see that you’re smothering me?
俺の息苦しさがわからないか?
Holding too tightly, afraid to lose control
きつく締め上げられて 自分を失うのを恐れてる
Cause everything that you thought I would be
お前が俺だと思っていたものは
Has fallen apart right in front of you
目の前でバラバラになってるさ(Caught in the undertow just caught in the undertow)
(心の声を聴け ただ心の声を聴くんだ)
Every step that I take is another mistake to you
俺のしてきたことは全部 お前にとっちゃ過ちなんだ
(Caught in the undertow just caught in the undertow)
(心の声を聴け ただ心の声を聴くんだ)
And every second I waste is more than I can take
いつだって得るものよりも 失くすほうが多いんだI’ve become so numb I can’t feel you there
Become so tired so much more aware
I’m becoming this all I want to do
Is be more like me and be less like youAnd I know I may end up failing too
わかってる 俺は失敗に終わるんだろう
But I know you were just like me
だがお前もそうだった
With someone disappointed in you
誰かの失望と一緒にI’ve become so numb I can’t feel you there
Become so tired so much more aware
I’m becoming this all I want to do
Is be more like me and be less like youI’ve become so numb I can’t feel you there
I’m tired of being what you want me to be
I’ve become so numb I can’t feel you there
I’m tired of being what you want me to beこの歌ですが、歌詞がなかなか難解で、海外でも人によって解釈がいろいろと異なることもあるようです。ただこの”Numb”のPVに表されているように、「現実感」や「自分の存在」を失っていく感覚を表現したものではないか、という考えが多いようです。
とのこと。
続いて、「Somewhere I Belong」
こんなことが始まったとき
俺には言うことがなかった
そして俺は内なる無に迷い込む
困惑していた
こんなことを気に留めてるのが俺だけじゃないってことを
明らかにするためにすべてを解放した俺の中のものを
でもあいつらに見えてる明らかになった言葉だけが
唯一本当の、俺が感じることをやめたものだ
失うものなぞない
困り果てても、うつろで一人
責任は俺自身に、俺自身にある
癒したい、考えていたことが現実じゃないと感じたい
長いこと感じてきたその苦痛を解き放ちたい
なくなるまで苦痛全てを消せ
癒したい、現実に近づいているのだと思いたい
ずっと求めてきたものを見つけたい
俺がどこにいるのかということを
なんというか、共通して言えるのは、
基本、自分が嫌いですよね。チェスターは。
たぶん、過去の虐待や薬物、アルコール依存のトラウマがあるんでしょう。
そういったものを音楽で救いたかったんだろうな。
と、僕がこんな偉そうに書くことじゃないんだけど、そう思います。
他の曲の和訳もちょいちょい見てみましたが、
うん、
「俺は自分の〇〇から抜け出すんだ」的な、ポジティブともとれるし、
負のオーラ全開ともとれるようなスタンスが多い気がします。
でも、結果的にそれがああいう声に乗って歌として発信されたときって、
超絶にカッコイイし、曲にがっちりハマってますよね〜。
そこが僕も含めて、当時のバンドマンを魅了したんだと思うんですよ。
チェスター自殺の真相
あくまで僕の見解であるのだけど、、
自殺をするときって、なんか、無意識にそういう行動に移ってしまうって言いますよね。
チェスターは歌詞のとおり、自分の過去を消し去りたい。
というか、歌で全てを吐き出したい。
そんな印象を受けるんですよね。もちろん彼が死ぬまではそんなことは思わなかったんだけど、
改めてこういうことになってしまって、その上で彼の歌詞を読むと、強くそう感じます。
で、チェスターの歌詞によく出てくる言葉として、
「プレッシャー」
っていう言葉があるんです。
僕的には、それに引っかかったんです。
チェスターは、自殺をする少し前まではバンドのレコーディングだったとか。
僕も実際経験したことがあるんですけど、
レコーディングっていうのはかなりメンタルを要する作業なんです。
うまくギターが弾けない時のレコーディングブースは地獄ですよ。
ひとり、缶詰にされて、その中で全然弾けない自分がいる。
さらにそれを別室でいろんな人間が見ている・・という状況。
リンキン・パークくらいのビッグバンドなら、メンバーだけじゃないはずなんです。
周りを取り巻く人間たちっていうのがわんさかいるんじゃないですかね。
リハですらそうです。
LUNA SEAのリハを埋め込んでおくので見てみてください。
たかがリハですら、こんな状況なんですよ、プロのバンドっていうのは。
5:40あたりから見てみてください。
もちろん、コンサート会場が東京ドームだから、、というのもあるけど、
基本、メジャーバンドっていうのはこういう活動なんですよね。
メンバーだけでガッツリと、、という機会って結構少なかったりするみたいです。
チェスターの話に戻します。
彼は性的虐待や薬物依存、アルコール依存、普通に生きてきたらまず体験しないような
トラウマを数多く抱えているわけです。
そもそも薬物やアルコールに依存するって、どういう状況か?というと、
なにかに追われていたり、不安なこと、恐怖、そういったものがずっとついてまわっていて、
通常の精神状態ではいられない。だから薬物やアルコールに逃げるわけです。
いわば、メンタル的にやられてきた人なんですよね、チェスターは。
もちろん、リンキン・パークで活動してからは決してそうではなく、
音楽があったから、ポジティブな部分もあったとは思うんですよ。
しかし、一度そういうメンタルを経験した人って、やっぱり何かがきっかけになって、
フラッシュバックしてしまうことって、必ずあります。
想像してみてください。
中学校で「サッカー部」をやっていて、そこでいじめられていた人が、
高校で心機一転前向きになった。
しかし、とある日に高校のサッカー部の部室に行く用事があった。
こういう時、サッカー部、部室、そういったものを見て、いじめられていた暗黒時代を思い出してしまうでしょう?
例えばよくないかもしれないけど、チェスターにもきっとそういうきっかけがあったはず。
さらに、レコーディングでしょ?
個人的にはこう思うのです。
チェスターは、レコーディングなど過酷な状況下で、基本的なメンタルがやられ始めている時に、
さらに過去を思い出させる、強烈なフラッシュバックを起こさせる何か出来事が重なったんじゃないかなと思うんです。
まとめ
僕なりのチェスターの死への見解を書かせてもらいました。
いやぁー・・・
リンキン・パークのチェスター氏が亡くなったのは本当にショックです。
Xのhideさんが亡くなられたときに近いショックを受けました。
なんつーか、
やっぱり虐待だろうが依存だろうが、
良かれ悪かれ、それっていち個人の「経験」であって。
普通に生きてきた人では発信できない言葉や内容ってのが、
こういうチェスターみたいな人には発信できる。
バンドで歌を歌うってのは、
相手に何かを伝えるわけで、
じゃあ何を伝えたいんだろう??
って思った時、やっぱそこには「経験」が必要だと思うんですよね。
例えが悪いけど、
10代のアイドルみたいな奴に「本気の恋愛ソング」を歌われたって、
歌詞を読んだって、何一つ刺さりません。
だって説得力ないもんw
どうせプロデューサーが書いた歌詞だろ?お前の気持ちじゃないだろ?
っていう気持ちが先行してしまう。申し訳ないけど。
でも、30代とかのソロシンガーが同じく「本気の恋愛ソング」を歌ったら、
歌詞もそうだけど、声に説得力があるんですよ。
こればっかりは、歌がうまいだけではどうにもならない。
だから、チェスター・ベニントンがリンキン・パークで最高のボーカリストになれたのって、
こういう経験に基づいた発信したい言葉を明確に歌で表現できてたからなんじゃないかなぁと思うんです。
改めて・・・
リンキン・パーク、チェスター・ベニントン。
青春をどうもありがとう。
ご冥福をお祈りいたします。
ではでは!
PS 無料プレゼント
僕なりに「経験」って大事だよ!って書いたつもりなんですが、
それを表現できる人、できない人って、
ステージでちゃんと自分を出せる人だと思うんです。
これがプロとアマのもっとも違うところです。
アガリ症ってやつですね。
それを克服するための内容を、PDFにまとめたものを無料で差し上げますd(ゝ∀・*)
下の「こちら」をクリックしていただいて、
飛んだ先のページの「ダウンロードする」をクリックしてくだされば、
メールでお届けいたしますよ!
では、PDF無料プレゼントは
コメント